音楽の仕事で学んだこと|メンタル式場編

タイトルがシリーズっぽくなっていますが次があるのかはわかりません(笑)
今日は結婚式場での演奏がありました。
今回、私の音楽人生で経験してきた体験談を備忘録を兼ねて知ってもらえたらと思い書きました。
音楽業界の諸先輩方、未熟者の浅はかな知識と戯言でありますのでご容赦いただけますと幸いです。

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音楽を学んできた人はどんな働き方がある?

音楽を学んできた人はどんな働き方があるのでしょうか?
音楽教室での講師や学校の外部講師、または教員免許を取得し教員になる方もいます。
他にライブやコンサートの開催、またはその賛助出演。
パーティーや式場での演奏、レコーディング、バンドサポーターもあります。
活躍の場は沢山ありますがその殆どはプレーヤーやティーチャーまたは作曲などクリエイターとなってきます。
そして、それらで生計を立てるのは本当に大変です。
他にはそれらをサポートする事務やマネジメントする裏方さんになる人もいます。
私もサラリーマンと兼業しコンサートの企画運営や事務作業などにも携わってきました。

次に私が音楽大学を卒業して、初めて式場演奏に関わった時のことに焦点を当ててお送りします。

ブライダル演奏のきっかけ

大学を卒業してから今までずっとブライダル演奏をしています。
始めたきっかけは大学の先輩からの紹介です。
まだ進路について何も考えていなかった頃、学年的には入れ違い以上の先輩から「式場演奏をやってみない?」という連絡を頂いたのがきっかけでした。
演奏出来る機会が欲しかった私は大学まで来てくれた先輩に話を聞き、一緒に練習をさせて頂き、不安と期待が交りながらその時間を過ごしました。

ピッコロトランペットとの出会い

ただ一点、普通のトランペットではなく「ピッコロトランペットが必要だ」という事がありました。
ピッコロトランペットとは普通のB♭トランペットの1オクターブ上の音域をコントロールする楽器です。
勘違いされる方が多いですが決して1オクターブ上の音域が楽になる、と言うことではありませんよ!
楽器の紹介はさておき、その当時、私はピッコロトランペットを持っていませんでした。
学生生活でも1度しか本番で演奏したことがない代物です。
私は師匠に話し、良し悪しも分からないまま必要だからと楽器屋さんを紹介して頂き、即購入しました。
考えてみればこれが初めて仕事を意識した自己先行投資だったと思います。
まだ1オクターブも吹きこなせないながらも音の立ち上がりや音色、金銀のツートンカラーの見た目など気に入っていました。
(その割に写真がない…焦)

デビュー戦!ピッコロトランペット&ブライダル演奏

そして迎えた式場での演奏。
海辺の見えるウッド調が素敵な式場でデビュー戦です。
式場によっては、開催ファンファーレから新郎入場、新婦入場、承認の拍手でのファンファーレや新郎新婦の退場、フラワーシャワー、ブーケトスなど、演奏のタイミングは様々です。
当日、現場でのリハーサルで流れを確認し、いよいよ本番です。
大学卒業して初めて、人前でMyピッコロトランペットを演奏するというのはとてつもない緊張感でした。
そしてこの時のお客様、新郎新婦がまた物凄い美男美女で!(笑)
確かモデルさんだったかな…ゲストの皆さんもみんなキマっていて…完全にヒヨリマシタ…。
肝心の出来はというと…玉砕です、これ以上ない見事なまでの玉砕。。。
何を吹いているのかも分からないほどグシャグシャになりました。
ゲストの方々にも完全に分かってしまったことでしょう。
人の1番幸せな瞬間にやらかしてしまった自分をとても情けなく思い、何度も落ち込みました。

それでも続けられたのは?

どんな機会でも演奏者がいると言うことはそれを聴いてくれる人もいると言うことです。
中でもブライダル演奏はお客様の祝福の場に花を添えます。
責任重大、私が仕事の重みを痛感した瞬間でした。
そして申し訳ない気持ちととても悔しかったという想いが、折角買ったMyピッコロトランペットをもっと気持ちよく吹きたい!聴いてもらいたい!と言う想いへ変わりました。

練習、本番への取り組み方は自分次第

それからの私は演奏するファンファーレには特にキーの指定が無かったので、どんな気持ちや状態になっても確実に音が出せるところまで下げて練習し臨みました。
どのキーでも演奏出来るように練習し、子供が乗る自転車の補助輪の様にコンディションに合わせてキーを変え回数を重ねてきました。
そしてようやく元キーに戻して演奏することが出来るようになりました。
どんな時でもしっかり意識を持った演奏をする事、こんな当たり前の心構えをこの時ようやく持つことができました。

どんな機会でもその日の為に焦点を当てて練習をするのは勿論ですが、当日のメンタルやシチュエーションのイメージ、イレギュラー発生時の対処方法などを考えることが出来るようになってきて初めて、それまでと異なるやり甲斐を感じることができました。

自信ややり甲斐は更に広げられる

そうして周りを見て演奏ができる様になってくると、新郎新婦の歩く速度やブーケトスをキャッチする瞬間、または落としてしまった瞬間に演奏で対応する事は勿論、ゲストへの誘導案内やカメラマンの歩くルートなど今まで見えなかったことにも気がつく様になりました。
そして会場スタッフとの距離も少しずつ近くなり、スタッフが何を考え何に気を取られているのか、何に手が足りていないのかなど、それにどう応えられるのか、と一見音楽に関係なさそうなことにも実はとても重要なことだと、それに応えられた時、自身ややり甲斐が感じられるようになりました。

おわりに

長々と書いてきましたが、今日現場で、どうして今まで続けられてきたのか、と考えていたところ、こんな事が頭の中で思い出されたので備忘録を兼ねて書いてみました。

どんな事でも何かを始める最初は期待と不安が入り交じり、大きな失敗、小さな失敗を繰り返して、それをバネにしてリベンジしていくうちに沢山の大事なことが見えてくる、そうやって大切なものが自分の中にまた1つ増えていきます。
皆さんも今の自分を作っている過去の自分を思い出してあげるとまた違った見え方を発見できるかもしれません。

今回もまた最後までご覧頂きましてありがとうございました。

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